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春、母は、転院しました。
そして、季節は過ぎた梅雨の頃。
3ヶ月ぶりに母との面会が叶いました。
もう1ヶ月前のことです。
すぐにこの時の気持ちを
書き留めておきたかったのですが
何故だか、気が進みませんでした。
やっと振り返ることができたので、
ここに記録として残しておこうと思います。

最後は笑いで終わりたいと思いますが
暗い話が苦手な方は
ここでそっと閉じてくださいませ


入院先の病院から、
タオルが少ないので持ってきて欲しいとの電話。
早速、母の病院へ向かいました。
受付でその旨を伝えると、
病棟の看護師長さんが来てくれました。
「入院から1度も会えてないでしょう。
短時間だけど、会って行かれますか?」と。


母に会えない病院
入院費を払いにいっても
病院を見上げ、ここに居るんだよなぁと
とぼとぼと帰る・・・
会えないのに病院に行くことが
どれだけ辛いことか

コロナで面会が出来なくなっているのです。
内心、母に会うのが怖い気持ち、
怖いと言うのは会えない間に
どうなってしまっているのか、
目の当たりにするのが不安でした。
ですが、ここで会って帰らない理由はなく、
不安な気持ちを抑えながら病室へ。

一度病室の前を通り過ぎ、
面会名簿を書きに
ナースステーションへ行きました。
その時に母と
一瞬、目があったような気がしました。
そして病室の前の廊下を歩いたところで、
母は私の名前を大きな声で呼びました。
チラッと見えた私の姿を
きっとベッドの上から眺め、
待っていたのだと思います。
久しぶりに会った母。
中心静脈栄養法のおかげで、
入院のときの痩せこけた頬が、
幾ばくかふっくらとして見えました。
浮腫もあったのでしょうが、
よい方向へと考えるようにしました。

母のおでこを撫で、やっと会えたね、
会いに来れなくてごめんねと、謝りました。

どうして待てども来てくれないのか
母は、理解ができていないと思います。


少し熱が出ていたのか、
身体が熱くなっていました。
顔を見せると、ニコッと笑顔になりました。
きっと待っていてくれたんだよね。
この時に、何を話したのか、もう記憶に無いのです。
夫や孫に母の姿を見せようと、
スマホで録画をしました。
その録画を見た娘は
静かに涙していました。

また、会いに来るね。
・・・と、次、いつ会えるのかわからない約束をしました。
もしかすると、もう次はないかもと。。。
そんな気持ちがよぎります。
でも精一杯の笑顔を見せて、
じゃあねと手を振りました。
母はずっと私の姿を見ていました。

帰りに師長さんに会い、
母が私の名前を大きな声で
呼んでいたことを伝えると、
信じられないような顔をしていました。
普段は、声も出さずに
過ごしているのかもしれません。
今回の入院は、看取りを前提としています。
わかっているのですが、
改めてそのことを師長さんより確認をされると、
グッとくるものがあります。


師長さん:

「携帯は、持っていますか?」

携帯が鳴るたびにビクビク
すっかり電話嫌いになってしまいました。


「急変することもあるので、その時は、電話します。」
そうか、そうなんだよな。と、改めて覚悟を決め、
「覚悟はできています。」と、
心とは裏腹にそんな言葉が出ていました。
覚悟なんて出来るはずなく、母に会ったことで、
また、私の小さな覚悟は、ゆらゆらと崩れていくのです。
帰りの車の中で、泣きました。
母と会えない期間は、
涙を流すこともなかったのに、
会った瞬間から、堰を切ったように溢れてきます。
夫が「覚悟なんかできへんよ。」と。

覚悟もガマンもできない涙が
とめどなく流れて来ます。


望まない中心静脈栄養でしたが、
そのおかげで母は、生きています。
どんな姿であってもこの世にいて欲しい気持ち、
でも、もう十分に頑張ってくれたと言う気持ちが入り混じります。

コロナ禍で、会いたい人に会えない方も大勢いらっしゃることでしょう。
もどかしい気持ち、寂しい気持ち、
やるせない気持ち。
コロナがなければ、最期を迎える母との時間を、
長く過ごすことができたのに。
聞きたいことも、話したいことも、たくさん残ってるのに。

あー
やっぱり書き始めると涙が出てくる。
もう辞めよう。

泣いてばかりじゃアレなので。


師長さんが、母のことを「おばあちゃん、おばあちゃん」って呼んでいました。
確かにおばあちゃんには違いないかー
・・・と思って話を聞いてると、
途中で、「お孫さんですよね?」
「え?娘です!」
「失礼しました、お母さんは、、、」と話が続き、
また、「おばあちゃん」に戻ってる笑笑
「お孫さんかと思いました」と笑笑
そんなわけない。マスクのせいか。
でも悪い気はしない笑笑
そのことを娘に話すと、
それはママが若く見えたんじゃなくて、
「おばあちゃんが歳より上に見えたんちゃう?」と笑笑
確かに、そうとも取れるなと
でも孫に見えたって事で(*´∇`*)
私の中では、そうしておこう。そうしようと
思った出来事でした。←思うのは自由。




介護を記録として残しておこうと思うのですが
なかなかそこに立ち向かうことができないままです。
私にとって辛い出来事を振り返るのは
まだ早いのかもしれません。
いつか誰かのお役に立てるような
記事が書いてみたいと思います。



会いたいのに会えない
会えないのに会いたい


心の葛藤を抱えた方が
たくさんいらっしゃいますね


いつかきっと会える日まで
その日まで
ココロも身体も
自分も元気でいなくちゃね(*´∇`*)


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あれから・・・

あの日母に会ってから1ヶ月
この記事を書いてから1週間
記事を公開する気持ちになれなくて
だけど、私のブログを読んでくださっている方も
今、介護と向き合ってらっしゃることを
知るとようやく気持ちに整理がついて
公開ボタンを押すことができました。
最後まで読んでくださってありがとう。

介護真っ最中の時は
小さな箱の中で
終わりが見えない気がして
途方にくれることもあるでしょう。
自分の暮らしに目を向けられなくなることも。
その度に、歯がゆい気持ちになり
親を疎ましく思うことも。
そして、自己嫌悪。
その繰り返し。



一番辛い思いをしている時に
母の入院先の看護師さんより
言われた一言

「一人でよく頑張ってこられましたね」


この言葉は今でも
深く刻まれています。

一人じゃなくて良いんだ
誰かに頼って良いんだと
はじめて思えた瞬間でした。


誰かに話を聞いてもらうこと
気持ちを吐き出すことは
とても大事だと思います。

コメント欄、メッセージ欄
開けています。

ウンウンと読むことしかできませんが
ココロをほぐしてくださいませ




介護について
質問をいただいています。
じっくり考えて
文字にしていきたいと思います。
いつもありがとうございます。


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